放浪軍師のアプリ開発局

VTuberみたいなアプリケーション夏狂乱など、自由気ままにアプリを開発したりしています。他にもいろいろやってます。尚、このブログはわからないところを頑張って解決するブログであるため、正しい保証がありません。ご注意ください。

エンジニアとして成長できない会社に務め続けるのは非常に危険な行為である

今回は開発にはなんも関係がない話ですので、それを期待しているのなら読まなくていいと思います。
けれど俺と同じ境遇の人や若い人には、もしかしたら為になる話かもしれません。

俺はプログラマとして最下層の人間である

俺は超氷河期と呼ばれた就職難な時代に大学(工学部電気科)を卒業しましたが、幸運な事に就職浪人する事もなく就職できました。特定される可能性がある為詳細は伏せますが、主にとある業界のとある試験に関わるデスクトップアプリを月額で提供する小さなIT企業です。そしてそれなりの給料でそれなりに勤めて、今年で15年目になりました。

そして最近になって気がついたのですが…俺はプログラマとして最下層の人間でした。

VB6しか使わずに長年を過ごしてしまった

入社してから今までずっと業務ではVB6しか扱った事がありません。俺だけじゃなく社員全員がそうです。ご存じの通りVB6は2008年にサポートが打ち切られた既に終わった言語です。当然社内でもVB.NETC#等の言語に移るべきだとの議論が何度かありましたが、VB6は最新OSでも動くじゃんというワンマン社長の意見に押しきられ、そのままずるずる来てしまいました。社長はもう歳なので新しい言語をもう覚えられないけど、自分が知らない事をやらせたがらない性格だから断固反対するのです。恐ろしい事にVB6で作られたアプリは色々不便な面はあるもののWindows10でもまだ動くんですよね…だから今後も最新のWindowsで動く限りはVB6しか扱わせてもらえないと思います。
それにしたってVB6じゃ流石に不便でやっていけないだろ?と思われるかもしれませんがその通り不便です。ユーザーにもスクロールバーが動かないとかクソ重いとか色々と無理を強いてしまっています。…ですが、とある業界のとある試験に関する専門的知識が必須なので新規参入が非常に難しく、競合相手が殆どいないため殿様商売になってしまっていて、アプリに不便な面があってもユーザーは他に選択肢がないから我慢して使うしかない現状があります。その結果VB6しか使う機会がありませんでした。

さて、こんな状況で15年も過ごしたら人はどうなるでしょう?そう、無駄に歳だけ重ねたVB6しか使えないプログラマ(笑)が出来あがります。
このまま務めても今後の成長は絶望的で、他の会社じゃプログラマとしては殆ど使い物にならないんじゃないかと思っています。

このままでは時代に取り残されるという危機感が日々募る

今や世界はCloud、IoT、AI、ブロックチェーン、ドローン、VRなどの新技術が躍進してきており、新IT革命とも呼べる時代が始まりつつあります。その新しい技術は、いくらうちの業界への参入が難しいとはいえ、そう遠くない未来に黒船となって弊社へ襲い掛かってくることでしょう…。その時、旧石器時代の武器しか持たない弊社が太刀打ちできるとは到底思えません。今すぐにでも技術を高める必要があります。
そこで先日、XamarinやCloudやIoTを盛り込んだ企画書を提出したのですが、残念ながら議論されることすらなく破棄に至りました。企画書を書いた俺自身の知識が不足していて、今後の損益が算出できなかったからです。まぁ当然っちゃ当然なんですが、じゃあどうすりゃいいんでしょうか?通るかも怪しい…というか多分通らない企画書の為だけに、睡眠時間や家族との時間を大量に犠牲にしてXamarinだけでなくCloudやIoT の勉強をするのもかなりしんどい話です。せめて業務でも習得出来る機会があれば…って企画が通らないんだからねぇわ…せめて「じゃあお前は引き続き勉強してこれを仕上げろ。他の業務は無視していい」とか言って欲しかったです。甘いかな?でもそのくらいしないともう間に合わないよ…

もうこのまま時代の波に呑まれるのが弊社の運命なのかもしれないと思うようになってきました。でも巻き込まれるのは御免なので逃げる準備が必要です。…でもプログラマとして未成熟な上にそこそこに歳を重ねてしまった俺は、一体何処に逃げられると言うんでしょうか?

エンジニアとして成長できない会社に務め続けるのは非常に危険な行為であるという事を今、身を以って実感しています。

何故こんなになるまで気が付かなかったのか?何故気が付けたのか?

ここまで読んで当然ながらそう思われたことでしょう。
でも俺以降は誰も入社していないから若い奴の話は入ってきませんし、ユーザーはITなんてこれっぽっちも知らない業界の試験員なので、今のITエンジニアのレベルを知る機会が全くありませんでした。超氷河期なのに給与面だけで言えば好待遇だった事も災いしましたね。もっと早くに気が付いていれば…と後悔する日々です。

…でも幸いにして気が付く切欠がありました。そう、このブログです。Xamarinを始めてブログを立ち上げ以降、Twitterで色々な方に声をかけられて、世の中には凄いITエンジニアがいることを知りました。今まで存在すら知らなかった勉強会に参加してみると、足下にいることすらおこがましいような人たちで溢れかえっていました。その時初めて、自分がプログラマとして最下層であると知ったのです。…悔しかった。とんでもなく悔しかったです。ほんと涙が出るほどに悔しかったです。…でも同時に俺は、この人らと同様優秀なプログラマになりたいと強く思いました。今の俺の原動力は、この悔しさから来ています。

これからどうするのか

このとおり俺は危機的状況にあります…でもまだ詰んだ訳ではありません。家庭もあるし住宅ローンもあるし、絶対詰まないように今後の立ち回りをよく検討する必要があります。ちなみにプログラマを辞めるという選択肢は選びません。試験員としてなら好待遇を受けられそうですけど…最終手段ですね。

1.残留

勿論これが一番の方法だと思います。残留して社内で意識を高めて新しい技術を取り込む体質を作れればそれがベストです。…が、保守に走って人生逃げ切る気マンマン社長(75)がいる限り厳しいんじゃないかと思っています。VB6であと10年戦うと豪語してますし、新しい提案はことごとく排除されるでしょう。そう考えると残留は危険ですよね。それに歳のせいなのか無意味にキレたり理不尽な仕事を押し付けてきたりが最近酷いんですよ…見たこともない他社の経理ソフトを売ってこいとかね…。そもそも有給が7日しか支給されない(違法)とか、有給が使うと給料が下がる(違法)とかがあるし、もううんざりです。
今までのようにVB6をする傍らの空いた時間やプライベートな時間を使って独学で技術を高めておいて、いざというときに備えておくという手もありますが、他の人たちは新しい技術を習得しながら仕事もこなしている訳で、なんかすげー無駄な時間を過ごしてる気がするんですよね…。

2.転職

次に来るのはこれですが、まずなんといっても給与面がどうなるかにかかっています。家庭も住宅ローンもあるので、精々数十万以内の給与減で押さえたいですがどうなんでしょ?如何せんプログラマとしては下位もいいとこですし資格もありません。試験の知識は全くもって無意味だし…あ、でも結構何でもやれるって事でなら使えるのかもしれません。実はプログラマだけでなくシステムエンジニアと営業も兼任してまして、納品出張のついでに飛び込み営業してそのまま設計の話をしたり、各部材の費用を計算して見積もりを作ったりをしています。…でもプログラムをよく解ってないシステムエンジニアはゴミほど軽蔑されるでしょうし、ちょっと苦しいかもですね…あとは電気配線とかシーケンス制御とかも多少いけますが…そういやTwitterで全く話題を見かけませんね。もしかしてこれも死んでる技術ですか?

3.起業

実はこれが一番無駄がないんですよね…俺の一番の強みはプログラミングではなく試験に関わる豊富な専門知識です。転職したらその知識は完全に無駄になってしまいますが、起業して人を集め、元勤め先に矛を向ければ絶対的優位に立てる気はします。実際それを目論見もしたんですが…やっぱまだ勉強不足なので自信が無いですね。そして流石に心が痛い。もっとCloudとIoTに詳しくなった時にそれはまた考えるとします。


結局は転職してしまうのが一番ですかね~?厳しそうではありますが、とりあえず何社かは面接を受けて現実を見てみるつもりです。

最後に…

何故こんな話を長々と書いたかと言うと、俺と同じように低レベルな境遇に封じられて未だ自分の危機的状況に気が付けていないという人が他にもいるんじゃないかと思ったからです。そういう人たちへの注意喚起になったらいいかなと思います。
そして若い人たち技術者として成長できない会社に務め続ける事がいかに危険なのかを頭の隅にでも入れておいてくれたら幸いです。

(追記)
辞めました。
www.gunshi.info